8月のお教室スケジュールです

江戸時代初期から続く彫金の一派、柳川派の流れを汲み明治・大正・昭和にかけて、二代豊川光長、桂光春を輩出した流派で叔父である光春を継いだのが盛仁の父、桂守行が師匠となります。

　父の元で修行した彫金の技は宮内庁買い上げ、文化庁長官賞を受賞するなどの評価を経て２００８年に人間国宝に認定されました。

　そうした長い歴史のある彫金の技術を広め受け継いで頂くために桂彫金塾を銀座で開講しています。

元々生まれが富山県の高岡、今よりもずっと美術品としての金属工芸が盛んであった環境の中、１０代の頃に金沢の美術館で出会ったエトルリア文明展での金工に驚いたのを機に、半恒久的な存在である金属に魅せられてこの世界に入りました。私達の体は滅びても作品はこの世がある限り残り続けます。

　お教室では特に各自の個性を見極めて各種展覧会への道を拓いています。

　とても時間が掛かるのが金工の作品ですが　自分が生み出した美しい金工の作品は後の世の人を魅了してくれることでしょう。

　21歳の時からこの道に入り、気が付けば不惑の年代となりました。バブル経済のジュエリーの時代にも、不景気の時代も宝石を留め、彫りを施してきました。
　現在はフリーで１点もののオーダー品やハイジュエリーの留めと彫りを手掛けております。
　その作品をお見せすることは出来ませんが美しいものを拵えて身に着ける人の心は何時の時代も変わらず、真珠層だけで出来た重い真珠の取り巻きや、親指の爪位の大きさのある宝石の留めなど貴重で美しいものを更に美しく演出し続けてる喜びや幸せが僕にはあります。
　留めも機械化が進んでおりやがて主流になるとは思いますが手仕事ではないといけない場面は多く、今後も必要とされる技術です。それをお伝えしたいのと同じように、この楽しさを皆さんに伝えられたらと思っています。

フィレンツェで１８年、銀器工房で職人として腕を磨き、Ｆ－１の優勝カップや、セリエＡで活躍した選手に贈られるトロフィーの制作に携わってきた経験を活かし、指導致します。イタリア、フィレンツェで継承される彫金技術は１４００年代に興ったルネッサンスに完成され今も伝わっています。